「こんな負の感情を抱くくらいなら、“我々”は死ぬべきなのですよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Code name: Diospyros(Kaki)
Real name: Kieda Ichika
Height: 145cm
Weight: 37kg
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鮮やかなオレンジ色の髪と、ペリドットに似た瞳を持つ女性。パーカーの下から蛸足のように蔓を大量に覗かせている。
柑橘類のような爽やかな香りを体から咲いた花から漂わせる。
よく先端に鳥籠を提げた杖を持ち歩いており、鳥籠の中では黄色い光が明滅している。
妖精に強い殺意を向けており、敵対しているらしい。
奇怪な振る舞いで狂人の皮を被り、口調が安定しない。
中身はそこまで狂いきれておらず、一枚剥がせば精神年齢が幼い哀れな女。
褒められると幸せで、優しくされると甘えてしまう。
愚かな人間が好きでいて大嫌いで、彼女もまた愚かな人間の一人。
服の中の肌は傷と痣だらけ。下腹部には焼印がつけられている。
Personal history
過去
元は木枝 市花という日本人。本来のコードネームはカキ。15歳の頃、黄の妖精“フラーウム”と出会う。
契約の内容こそ他の契約者と同じだが、契約の際に妖精に強い負の感情を送り込んで狼狽させ、その隙をついて身体の主導権を乗っ取った。
現在フラーウムは鳥籠に監禁され、彼女が好き勝手に肉体改造を施し、妖精の能力を使う為の奴隷となっている。
物心ついた頃には妖精を“カミサマ”として信仰する教団に拾われていた。其処で毎日綺麗な自然を汚らわしいもので塗りたくるように、死体やゴミを埋める役割をこなす。それが彼女の中に自然への強い庇護欲と罪悪感を生み、自分が“赦されざる存在”だという認識を刻み付けた。
それが歪な宗教だと理解していながら止めなかった妖精と、妖精に力を貸すヒトを憎んでおり、今いる契約者を皆殺しにした上で自然の中で自分の選んだ人に殺されるのが夢……だった。
心の何処かでヒトとして生きていきたいという欲求を抱えて自己矛盾に苦しんでいた。しかし殺されたい相手に殺してもらえない代わりにその相手の『所有物』となる誓いをして、ヒトである事を受け入れて生きている決意をした。
妖精達の皆殺しを今も虎視眈々と狙いつつも、『所有物』として所有者を守り抜く為に動く。
体質・能力
他人の負の感情・記憶を食べる異能を持つ。
それによって負の感情に苛まれる事を緩和し、苦しみを軽減する。たまに記憶を一緒に持っていってしまうこともあるが、一日から三日で元に戻る。
食べないと彼女の精神が異常を来してしまう為、いつでも負の感情は欲している。
他の感情や記憶も食べられるが、その後に寝込む。
この異能の所為で、会話相手の表面に出た感情を勝手に味として知覚してしまう。
肉体改造を自ら行い、背中から植物を寄生させた上に内部はかなり人間と異なっている。
その所為で殆ど植物と同じ。体温を持たず、寒暖差や濁った空気に弱く、光合成を行える。
血液の働きにも変化が起きていて、傷を負うと中々治癒出来ない。出血も止まりにくい。
実は肉体改造の能力を制御出来ておらず、無意識に自らの願いを叶えるように肉体改造を行っている。
その他持ち物、関連ルーム等
【持ち物】
・鳥籠の杖
・黄色いクリスタル
・象さんジョーロ
・ケーキ柄のスコップ
・水筒…あおいこ(No.34)
・ランタン型の魔導式ストーブ…ベルタさん(No.20)
【関連ルーム】
[大きな柿の木]ルームNo.509
爽やかな香りが漂う、柿の木の下の小さな広場。
※不穏アリ。感情や記憶を食べられる可能性アリ。
[街の銃整備店]ルームNo.499
愛想の良い店員さんがいる整備店。足繁く通っている。
【今までの肉体改造】
・栄養には出来ないが、負の感情・記憶以外も食べられるようになった。
・纏う香りが爽やかな柑橘系になった。
・下腹部にある焼印の部分だけ、体温が戻った。
・色がそれなりに理解できるようになった。
・自分が個人的に好きだ、仲良くしたいと感じた相手との会話で、味を知覚しなくなった。
世界や妖精について
【重奏世界群 Spes】
ブルーベル達、人間の住む世界は妖精達からInitium(イニティウム)と呼ばれており、イニティウムに隣接して妖精達の世界Liberatio(リベラティオ)が存在している。
その二つの世界の総称はSpes(スペス)。イニティウムの人間達は別世界を殆ど認知していない為、これらは妖精達が勝手につけた言葉。
イニティウムの中身自体は、大方現代世界と変わらない。違う部分は妖精が関与した事件がある事と、最近妖精に変異させられた契約者達の存在が表に出つつある事。
リベラティオの妖精達は、イニティウムの人間達を覚醒させる事が可能。そして覚醒させた人間に能力を与える代わりに、集めた正の感情を回収して生活に使用している。
そんな覚醒者達を妖精達はAgito(アギト)と呼称する。
覚醒した際、人間は妖精からコードネームを与えられる。コードネームは花の名前であり、妖精が診断によって一番良い名前を決める。
【妖精 Clavis】
リベラティオの生き物は自らをClavis(クラヴィス)という種族だと自称する。妖精とは言うものの、その実態は妖精とはまた違う不思議な生き物。
人間の正の感情を好んで食したり使用する。負の感情を極端に嫌がる傾向にある。その体が負の感情に適応していないのもあり、ドス黒い闇のような感情を流し込まれると気絶する。
正の感情を集めさせる為、人の感情や記憶に触れて周りを幸福に出来るだろうと想定された能力を主に契約者に付与する。たまに例外として、負の感情を採取して研究する為の能力を与える時も。
大半は組織に属しクラヴィス達の作る社会の中で生きるが、たまに人間からは“はぐれ妖精”と呼ばれる離反者もいるらしい。