プロフィール
呪いの提琴(バイオリン)、《アクリス》に魅入られた少年。
もともとは普通の人間だが、呪いの作用で小さくなっている。
本名を識るものは少ない。
《アクリス》
《アクリス》とは知性を持つ悪意の産物である。非常に強力な呪物であり完全な破壊や解呪はほぼ不可能といっていい。誰かに演奏されることによって強制的に契約が結ばれ、呪いが死亡するまで続く。犠牲者はその対価として、〈呪曲〉の知識とそれを演奏する技術を受け取ることができる。
縮小の呪いはむろん悪意に由来するものであるが、これは同時に、呪物が呪物として機能するための、生命力や精気やプラーナなどとも呼ばれる――〈そういったもの〉の補給も兼ねている。〈そういったもの〉を奪われた結果として小さくなってしまうのだ。
かつては四六時中リンを小人にしているものではなかったが、遠い世界に持ち込まれた影響で、アクリスは〈そういったもの〉に常に飢えている。リンが以前口にしていたように呪いを肩代わりするか、〈そういったもの〉をアクリスに何らかの手段で供給することができれば一時的に彼の呪いを解くことは可能かもしれない。
前者には身体的・精神的に深い接触(暴力的なものを含む)が必要となる。後者の場合、〈そういったもの〉を与えすぎると最悪衰弱死するリスクが存在する。
演奏できる呪いの曲
アクリスによる演奏を聴くと心を操られる。
「欲望を刺激される」という形の作用であるため、意思が強ければ抵抗することが可能。
『村焼きのためのソナタ』
理由のない怒りと暴力衝動に突き動かされるようになる。
『はららごの干物』
のたくるナマコのような牧歌的なメロディ。
偽りの満腹感と眠気がやってくる。
『アサイラム』
ミニマル・ミュージック。
偽りの全能感に支配される。私が神だ。
『桃色ドミノ』
アップテンポなダンスミュージック。
服を着ていることがとにかく窮屈になる。脱ぐ。
『黒山羊の踊り』
魚や獣が跳ねるような、小気味良いリズムのポルカ。
ステップを踏んで踊りだしたくなってしまう。
『ニルスの過ち』
聴かせた相手と自分の大きさを入れ替える。
傷つける、愛し合うなど、“繋がり”があることが条件。
〈楽しき都〉
ラメルディアとは別の世界にある都市。
リンとチェシャ(ENo209)はそこから事故で転移してやってきた。
文化や風俗はラメルディアに近いが、倫理が腐敗し、獣人差別が横行している。
狭いテントにテーブルが置かれている。
リンが小遣い稼ぎにパフォーマンスのようなことをやっている。
生き物やロープなどの盛り上げるための小道具もあり。
リンはいつでもいるので駄弁り場として活用してもいい。
いつでも訪問自由。